特別養護老人ホーム:介護が必要な高齢者の入所施設
医療と看護を知りたい
特別養護老人ホームとは何ですか?
医療の研究家
特別養護老人ホームは、要介護者が長期間入所し、介護サービスを受けながら生活できる公的施設です。
医療と看護を知りたい
入所条件を教えてください。
医療の研究家
介護保険の要介護認定において、要介護1以上と認定された65歳以上の方が対象です。
特別養護老人ホームとは。
-特別養護老人ホーム-
特別養護老人ホームとは、介護を必要とする高齢者が長期的に入所し、介護サービスを受けながら生活できる施設です。社会福祉法人や自治体が運営する公的な福祉施設で、「特養」とも呼ばれます。現在、全国には約9,726の施設があります。
-入所条件-
* 介護保険の要介護認定で要介護1以上の65歳以上の方
* 2015年度以降の新規申込者は、要介護3以上の方
-種類-
* -従来型:- 施設全体で介護を行うタイプ
* -ユニット型:- 10人程度で1つのユニットを形成し、家庭的な雰囲気でケアを提供するタイプ
-受けられるサービス-
* 食事、入浴、レクリエーションなど
* 嚥下障害の方にはきざみやとろみをつけた食事を提供
* 寝たきりでも入浴できる設備完備
* 医師の常駐義務はないが、協力医療機関がある施設がほとんど
-費用-
* 入居金などの初期費用はなし
* 月額料金は、介護サービス費と生活費(住居費、食費など)で構成
* 介護サービス費はサービス内容や要介護度によって異なり、原則1割負担
* 2015年8月の制度改正で、収入が年金のみで単身の場合280万円以上、夫婦の場合346万円以上の人は2割負担
* 一般的な有料老人ホームに比べて月額費用が安い傾向
* 従来型は月額10万円以下、ユニット型は月額15万円以下が多い
* 低所得者向けの自己負担限度額が設定されている
入所条件
特別養護老人ホームは、要介護認定で「要介護3 以上」と判定された高齢者が入所できる介護施設です。この施設は、食事や入浴、排泄の介助など、生活全般にわたる援助が必要な高齢者に、適切な介護サービスを提供しています。入所するためには、自治体の介護保険課に申請し、要件を満たしていることが必要です。具体的には、介護保険の対象者であること、介護が必要な状態にあること、施設の入所基準を満たすことが求められます。また、入所を希望する施設に空きがあることも入所の要件となります。
種類
特別養護老人ホームは、介護が必要な高齢者が長期にわたり生活する入所施設です。その種類は多岐にわたり、利用者の状態やニーズに応じて選択できます。代表的な種類として以下があります。
* 特別養護老人ホーム日常生活動作の援助や医療行為など、総合的なケアを提供する基本的な施設です。
* 介護老人保健施設短期のリハビリやケアマネジメントを目的とした施設で、利用者が可能な限り自立した生活に戻れるよう支援します。
* 認知症対応型ユニット認知症の高齢者に特化したユニットで、安全で刺激の少ない環境の中でケアが行われます。
* グループホーム小規模で家庭的な雰囲気の中、少人数の高齢者に共同生活を提供する施設です。
受けられるサービス
–受けられるサービス–
特別養護老人ホームでは、介護が必要な高齢者に対して幅広いサービスが提供されています。これらのサービスは、日常生活の支援から医療ケアまで多岐にわたります。
日常生活の支援には、食事の提供、入浴介助、排せつ介助などの基本的なケアが含まれます。また、リハビリテーションやレクリエーション活動など、身体的・精神的な機能維持を目的としたサービスも提供されています。
医療ケアでは、医師や看護師による診察、服薬管理、傷病への処置などが行われます。また、24時間体制で看護師が常駐しており、緊急時にも迅速な対応が可能です。さらに、必要に応じて、外部の医療機関とも連携し、より専門的な治療を受けることができます。
費用
費用
特別養護老人ホームへの入所には、費用がかかります。費用は、利用するサービスや部屋のタイプによって異なります。
基本的には、入居時に一時金と月額利用料が必要になります。一時金は部屋のタイプや広さなどで金額が異なりますが、数百万から数千万円かかるのが一般的です。月額利用料は、介護度や利用するサービスによって変動し、数十万円から数万円になる場合もあります。
また、食費や光熱費、介護用品費など、月額利用料に含まれない費用も別途必要です。これらの費用は、ホームによって異なるので、事前に確認することが大切です。さらに、入居時には敷金や保証金が必要なホームもあります。
在宅復帰との違い
介護が必要な高齢者の入所施設である特別養護老人ホームは、自宅での生活が困難になった場合の選択肢となります。しかし、この施設と在宅復帰には重要な違いがあります。
在宅復帰では、高齢者は自宅に戻り、必要に応じて訪問介護や通所介護を受けます。一方、特別養護老人ホームでは、高齢者は施設に入所し、食事、入浴、排せつなどの基本的な世話から、リハビリテーションやレクリエーションなどのケアまで、さまざまなサービスを受けられます。
そのため、在宅復帰の方がより自立した生活を送ることができる可能性があります。しかし、介護が必要な程度が高く、自宅で安全かつ適切なケアを受けることが困難な場合は、特別養護老人ホームがより適切な選択となる場合があります。