オマリズマブとは？重症喘息・慢性蕁麻疹の治療薬

オマリズマブとは？重症喘息・慢性蕁麻疹の治療薬

オマリズマブとは何か？

オマリズマブとは、重症喘息や慢性蕁麻疹の治療に使用される抗体医薬品です。重症喘息では、特定のアレルゲンに対する免疫反応を抑制し、慢性蕁麻疹では、かゆみや腫れを引き起こす化学物質であるヒスタミンを放出する細胞の活性化をブロックします。この抗体は、血中の特定の抗体（免疫グロブリンEまたはIgE）と結合し、それらによるアレルギー反応の引き金をブロックします。

重症喘息の治療薬としてのオマリズマブ

重症喘息の治療薬としてのオマリズマブは、抗体医薬と呼ばれるタイプの薬です。IgE抗体という、アレルギー反応を引き起こす抗体を標的にして機能します。重症喘息の患者では、IgE抗体のレベルが高いことが知られており、オマリズマブはこれらの抗体をブロックすることで、アレルギー反応を防ぎます。オマリズマブは、他の喘息治療薬と併用して、重症喘息の症状を制御するために使用され、発作の頻度や重症度の軽減、入院数の減少に効果があることが示されています。

特発性の慢性蕁麻疹の治療薬としてのオマリズマブ

重症喘息の治療薬として知られるオマリズマブですが、特発性の慢性蕁麻疹に対しても有効な治療薬として注目されています。特発性の慢性蕁麻疹とは、原因不明の皮膚のかゆみや発疹が6週間以上続く病気です。従来の治療法では効果が不十分な患者もおり、オマリズマブの登場により治療の選択肢が増えました。

オマリズマブの投与方法

オマリズマブの投与方法は、患者さんの状態や病状に応じてカスタマイズされます。通常、皮下注射で2～4週間に1回投与されます。初回投与量は、喘息の場合150mg、慢性蕁麻疹の場合は300mgです。その後は、医師の判断で投与間隔や投与量が調整されます。通常、投与は医療機関で行われますが、自宅での自己注射が許可される場合もあります。

オマリズマブの副作用

-オマリズマブの副作用-

オマリズマブの副作用としては、注射部位の痛み、腫脹、発赤などが多く見られます。また、頭痛、倦怠感、関節痛、筋肉痛などの全身性の副作用もまれに起こり得ます。重大な副作用としては、アナフィラキシー反応が稀に認められています。重篤な副作用が発生した場合は、速やかに医療機関を受診してください。