非対称性緊張性頸反射について
医療と看護を知りたい
非対称性緊張性頸反射について教えてください。
医療の研究家
非対称性緊張性頸反射は、新生児にみられる原始反射で、首の方向によって手足が伸展したり屈曲したりする反応です。
医療と看護を知りたい
具体的には、首を右に向けるとどうなりますか？
医療の研究家
首を右に向けると、右の手足が伸び、左の手足が曲がります。
非対称性緊張性頸反射とは。
医療用語で「非対称緊張性頸反射」と呼ばれる原始反射があります。これは、生まれたばかりの赤ちゃんで見られる反射の一つです。
赤ちゃんの背中を上にして寝かせて、一方に頭を傾けると、顔側の上肢と下肢が伸び、反対側の頭側の上肢と下肢が曲がります（例：右に頭を傾けると、右の手と足が伸び、左の手と足が曲がります）。
この反射は、赤ちゃんの脳が成熟するにつれて消失し、生後4か月頃からは見られなくなります。
非対称性緊張性頸反射とは
非対称性緊張性頸反射（ATNR）とは、新生児期にみられる正常な反射であり、首の向きと四肢の緊張状態に影響を与えます。首を一方の方向に傾けると、その側の手足は伸展し、反対側の手足は屈曲します。この反射は、生後3～4か月頃まで持続し、その後は消失します。
非対称性緊張性頸反射の反応
-非対称性緊張性頸反射の反応-
非対称性緊張性頸反射は、頭が一方に傾くと、その側の腕が伸ばされて反対側の腕が曲がる反応です。これは、赤ちゃんの原始反射の一つで、出産後に数か月続き、運動能力の発達に重要な役割を果たします。
この反射は、首の proprioceptive receptor（固有受容器）に刺激が加わることで引き起こされます。これらの受容器は、頭の位置の変化を検出し、脊髄に信号を送信します。脊髄は、伸ばす側の上肢筋を活性化し、曲げる側の上肢筋を抑制する信号を送り返します。これにより、体が頭の位置を調整してバランスを維持できるようにします。
非対称性緊張性頸反射の消失時期
非対称性緊張性頸反射の消失時期
新生児期には見られる非対称性緊張性頸反射は、赤ちゃんの成長とともに徐々に消失していきます。通常、首の筋肉が十分に発達すると、生後6～8か月頃までに反射が消滅します。この消失時期は、赤ちゃんの運動発達に重要な指標となります。非対称性緊張性頸反射が持続すると、頭のコントロールや姿勢保持に遅れが生じ、今後の運動発達に影響を及ぼす可能性があります。そのため、反射の消失時期を確認することは、赤ちゃんの運動発達を適切に評価するために重要です。
非対称性緊張性頸反射の異常
非対称性緊張性頸反射の異常とは、首の動きに対する筋肉の反応が左右で異なることを指します。通常、首が右に曲がると、左側の筋肉が緊張して首を左に曲げようとします。しかし、この反射が異常があると、この反応が低下したり、逆になったりします。
例えば、首を右に曲げても、左側の筋肉が緊張しないため、首を左に曲げることができなくなります。逆に、首を左に曲げると、右側の筋肉が緊張して首を右に曲げようとするため、首を左に曲げることが困難になります。
非対称性緊張性頸反射の運動発達への影響
非対称性緊張性頸反射の運動発達への影響
非対称性緊張性頸反射は、運動発達の重要な段階に影響を与える可能性があります。この反射が持続すると、首の動きと姿勢の制御に問題が生じる可能性があります。また、バランスや協調性の困難、筋緊張の異常につながる可能性もあります。さらに、非対称性緊張性頸反射は、首のこわばりや痛み、発達遅延を引き起こすことがあります。早期介入と理学療法は、この反射を抑え、運動発達を改善するために不可欠です。