
サリドマイド:多発性骨髄腫とハンセン病の治療薬
サリドマイドとは、1950年代後半に発売された抗不安薬です。当初は妊娠中の吐き気を抑えるために使用されていましたが、1961年に胎児に奇形を引き起こすことが判明し、販売中止となりました。ただし、近年では多発性骨髄腫とハンセン病の治療薬として再評価されています。サリドマイドは、免疫系を調節し、腫瘍細胞の増殖を抑制する作用があるとされています。多発性骨髄腫では、異常な形質細胞の増殖を抑え、ハンセン病では、ハンセン桿菌の増殖を抑えるとされています。